公務員と私学教職員は、それぞれの共済で、年金の2階部分(報酬比例部分)と3階部分(職域部分)を運用していました。
平成27年10月に、民間企業と同じ厚生年金に一元化されました。
このとき、職域部分は廃止され、代わりに「年金払い退職給付」が作られました。民間の企業年金に相当するものです。
なお、職域部分の加入期間がある人には、それに応じた終身年金が支給されます。
年金払い退職給付の概要
保険料は、労使折半です。合計で、1.5%が上限です。標準報酬月額の等級は、厚生年金と少し異なります。
共済組合の年齢上限はありません。厚生年金については原則70歳までです。
保険料の積み立てと利子の累計額をもとに給付額が計算されます。
有期年金と、終身年金が半分ずつの複合的な支給です。
有期年金は、10年間、20年間、一時金が選択できます。
有期年金の受給中に死亡した場合は、残額が遺族に支給されます。
支給は、65歳が原則ですが、60歳からの繰り上げ、70歳までの繰り下げができます。
加入中は、全額支給停止になります。
その他の支給事由
公務障害年金、公務遺族年金があります。
旧制度や他制度について
旧職域部分
職域部分は、1年以上の引き続く組合員期間が必要です。また、組合員期間が20年未満の場合は、約半額になります。
職域部分は厚生年金相当部分の20%の額です。
退職金
年金払い退職金は、年金と退職金の両方の性格を持つものです。
本来の退職金は、国家公務員、地方公務員ともに、定年退職の場合は約2000万円です。これは、大企業の場合と概ね同額です。平均の話であり、もちろん人によって異なります。なお、中小企業の平均は1000万円です。
被用者年金一元化パンフレット
https://www.kkr.or.jp/nenkin/pdf/q_and_a-jukyusha-H26.10.pdf
年金払い退職給付制度に係る付与率・掛金率等について
https://www.chikyoren.or.jp/Portals/0/resources/nenkin/pdf/nenkinbarai_ritu.pdf